実務者研修

初任者研修と実務者研修の違いとは?

介護職員初任者研修

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「資格を取得して介護職に就きたい」「介護職の中でキャリアアップしたい」と考えている方もいらっしゃるでしょう。しかし、介護に関する資格はたくさんあるため、どの資格を取得するべきか、迷ってしまう方もいらっしゃると思います。
介護の資格の中で、「介護職員初任者研修」「実務者研修」の2つの資格は、求人票の資格欄に記載されている資格ですが、介護が未経験の方には資格の違いがわかりにくいでしょう。
ここでは、介護職員初任者研修と実務者研修の違いについて説明します。両者の違いを理解して、自分にあった資格の取得を目指しましょう。

初任 者 研修 実務 者 研修

介護職員初任者研修と実務者研修の違いは?

介護職員初任者研修と実務者研修の違いを比較して説明していきます。それでは、順に見ていきましょう。

資格の位置付けの違い

介護職員初任者研修は、介護に関する基礎的な知識や介護技術を学ぶことができる研修です。介護の仕事は無資格でも働くことが可能ですが、実際には、多くの求人情報が介護職員初任者研修を条件になっているので、介護職として働く前に介護職員初任者研修の取得を目指す方が多いです。
一方、実務者研修は、基礎的な知識・介護技術に加え、より実践的な内容まで学習します。そのため、介護職として働いている方が受講することが多いようです。
介護職には、厚生労働省が示す「介護職員初任者研修」→「実務者研修」→「介護福祉士」という明確なキャリアパスが存在します。その位置付けを知ることで、皆さんの状況に合った資格を把握できます。
介護人材のキャリアパス

出典元:厚生労働省「介護人材の機能とキャリアパスについて」

受講時間とカリキュラムの違い

介護職員初任者研修と実務者研修とでは、カリキュラムの科目数や受講時間が大幅に異なります。それぞれのカリキュラムの科目、受講時間を見ていきましょう。
【介護職員初任者研修】

教育内容 時間数
1.職務の理解 6時間
2.介護における尊厳の保持・自立支援 9時間
3.介護の基本 6時間
4.介護・福祉サービスの理解と医療との連携 9時間
5.介護におけるコミュニケーション技術 6時間
6.老化の理解 6時間
7.認知症の理解 6時間
8.障害の理解 3時間
9.こころとからだのしくみと生活支援技術 75時間
10.振り返り 4時間
合計 130時間

出典元:厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について」

介護職員初任者研修では、トータル130時間の受講が必要となります。
【実務者研修】

教育内容 実務者研修
時間数
介護職員
初任者研修
生活援助
従事者研修
介護に関する
入門的研修
訪問介護員研修 介護職員
基礎研修
その他
全国研修
1級 2級 3級
人間の尊厳と自立 5
社会の理解Ⅰ 5
社会の理解Ⅱ 30
介護の基本Ⅰ 10
介護の基本Ⅱ 20
コミュニケーション技術 20
生活支援技術Ⅰ 20
生活支援技術Ⅱ 30
介護過程Ⅰ 20
介護過程Ⅱ 25
介護過程Ⅲ(スクーリング) 45
発達と老化の理解Ⅰ 10
発達と老化の理解Ⅱ 20
認知症の理解Ⅰ 10 認知症実践者研修
認知症の理解Ⅱ 20 認知症実践者研修
障害の理解Ⅰ 10
障害の理解Ⅱ 20
こころとからだのしくみⅠ 20
こころとからだのしくみⅡ 60
医療的ケア 50(※) 喀痰吸引等研修
実務者研修受講時間数 450 320 410 430 95 320 420 50

※医療的ケアの演習は別に受講します。

出典元:厚生労働省 実務者研修における「他研修等の修了認定」の留意点について

このように実務者研修は無資格者の場合、トータル450時間の受講が必要ですが、介護職員初任者研修等の他の介護の資格を取得している場合、受講時間が短縮されます。

給与の違い

厚生労働省が発表している「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果」によれば、保有資格による介護職の平均給与が、介護職員初任者研修を修了している方は*285,610円、実務者研修を修了している方の給与は*288,060円となっています。実務者研修を修了している人の方が平均で2,450円高いことが分かります。

*出典元:厚生労働省「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」

介護職員初任者研修と実務者研修の比較

受講時間・カリキュラム・給料以外にも以下のような違いがあります。

介護職員初任者研修 実務者研修
介護福祉士の受験資格(実務経験ルート) 直接必要ではない 必要
受講期間・時間(無資格者の場合) 2週間~3ヵ月
130時間
約6ヵ月
450時間
受講内容 基礎的な内容 実践的な内容
サービス提供責任者 任用要件を満たさない 任用要件を満たす
ホームヘルパー 任用要件を満たさない 任用要件を満たす

介護職員初任者研修と実務者研修は厚生労働省が定めている公的な資格です。そのため、就職活動では、資格を取得しているかどうかで大きく状況が異なります

介護職員初任者研修と実務者研修、どちらがおすすめ?

介護職員初任者研修と実務者研修にはそれぞれに特徴がありますので、皆さんの状況やこれからのビジョンに合わせて、受講する研修を選ぶと良いでしょう。

介護職員初任者研修がおすすめな人

介護職員初任者研修は、介護に関する基礎的な知識や技術を学習しますので、介護未経験者に向いています。また、最短2週間という短期間で取得することができるので、できるだけ早く資格を取得して働き始めたい方にも向いています。

実務者研修がおすすめな人

実務者研修は、実践的な内容を学習しますので、実務と結び付けて理解を深められる方に向いています。知識や技術の習得によってスキルアップを目指している方、実務経験ルートから介護福祉士の資格取得を目指している方が向いていると言えるでしょう。
また、実務者研修を取得することで、訪問介護事業所のサービス提供責任者の任用要件を満たすので、サービス提供責任者としてのキャリアアップを考えている方にも向いています。

まとめ

ここまで介護職員初任者研修と実務者研修の違いについて説明してきました。学習内容が異なるので、カリキュラム、受講時間、受講期間、受講料などが異なり、皆さんの状況に合わせて受講する研修を選ぶのが良いことがおわかりいただけましたか?
介護職員初任者研修と実務者研修は、全国の資格のスクールで開講されています。どちらの研修も通学して受講する(スクーリングする)科目があるので、お近くのスクールを探すことが必要です。

これから資格のスクールを探す方は、介護の資格の一括資料請求ができる【シカトル】をご利用いただき、受講しやすいスクールを選びましょう。
皆さんが無事、介護の資格を取得して、介護職として活躍することをお祈り申し上げます。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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