診療報酬請求事務

診療報酬請求事務能力認定試験について詳しく解説します

介護職員初任者研修

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これから医療事務で働くことを目指しているみなさま。診療報酬請求業務は医療事務の中で重要な業務であり、診療報酬についての知識と理解は、医療事務として必須の能力となります。
今回は、診療報酬請求事務能力認定試験について試験の概要、取得するメリット等について詳しくご紹介します。ご一読いただき今後のキャリアに活かしてください。

試験勉強

目次

1.診療報酬請求事務能力認定試験とは

・診療報酬請求事務能力認定試験の特徴

診療報酬請求事務能力認定試験は、医科と歯科に分けられます。受験者は医科・歯科共に年齢構成は30歳以下の方が全体の74.8%を占めており、実務経験なしの方が75.9%となっているため、受験者は医療事務未経験でこれから医療業界へ就業を考えている若い方が多いことが伺えます。第48回試験における受験者数は、医科が3,894人、歯科が53人で、合計すると約4,000人となります。

[受験資格の有無]

受験資格はありません。誰でも受験することができます。受験者のうち実務経験がある方は、全体の17.8%程度でほとんどの方が未経験者となっています。

[受験料]

受験料は9,000円です。振込手数料は受験者が負担します。

[試験日]

試験は年2回で、7月と12月の日曜日または祝日に行われます。

[試験時間]

試験時間は3時間。学科試験と実技試験があります。試験時間は長時間なので、集中力を持続させることが重要となります。

[試験地]

試験地は下記の通りです。主要都市で開催されています。

地方 都市名
北海道 札幌市
東北 仙台市
関東 さいたま市、千葉市、東京都、横浜市
甲信越 新潟市
北陸 金沢市
中部 静岡市、名古屋市
関西 大阪府
中国 岡山市、広島市
四国 高松市
九州・沖縄 福岡市、熊本市、那覇市

[合格の基準]

合格率は平均すると30%前後です。合格基準点は試験の都度変わります。直近の試験(2018年7月16日開催の第48回試験)における合格基準点は下記の通りです。

試験科目 合格基準点
医 科 学科試験 100点満点中75点以上
実技試験 100点満点中85点以上
歯 科 学科試験 100点満点中80点以上
実技試験 100点満点中80点以上

過去の合格基準点を見ても、学科試験よりも実技試験の方が合格基準点が高い傾向にあります。また、実技試験では8割以上が合格基準点になることが多いので、ミスが許されない厳しい条件になっています。

[結果の通知方法]

合否判定は試験が行われた月の翌々月末までに、文書にて通知されることになっています。つまり、7月開催なら9月末までで、12月開催なら2月末までに通知されます。なお、試験実施団体である公益財団法人日本医療保険事務協会のwebサイトに合格者が掲載されますので、早く合否を知りたい方は、合格発表日にwebサイトをご覧ください。合格者については認定証が交付されます。

2.診療報酬請求事務能力認定試験を取得するメリット

診療報酬請求事務能力認定試験の資格を取得するメリットについて紹介します。

・医療事務関係への就職に有利

冒頭でも述べた通り、診療報酬請求事務は医療事務の中でも重要業務のひとつであるので、予め診療報酬に関する基礎的な知識や理解がある方は就職で有利になります。
また、医療機関等によっては、採用条件において医療事務経験者または診療報酬請求事務能力認定試験の有資格者を条件としているところもありますので、資格を取得することにより、働き口が広がります。

・給与面で優遇

医療機関等によっては、診療報酬請求事務能力認定試験に合格することが昇給の条件となっていることや資格手当の支給対象となっていることがあります。給与面で優遇されることは、未経験者はもちろんですが、すでに医療事務関係で働いている方にとってもメリットとなります。

・医療事務員として周囲から信頼されます

診療報酬に関する制度や仕組みは大変複雑であり、基本的に2年毎に診療報酬が改定されるため、制度をしっかりと理解して対応できる方は医療機関等で重宝されます。診療報酬請求事務能力認定試験に合格することは、基本的な知識と理解があることと合わせて、診療報酬についての学習意欲があることを示すことができ、同僚から信頼を得ることができるでしょう。

3.診療報酬請求事務能力認定試験の試験問題

[受験科目]

「診療報酬請求事務能力認定試験の特徴」でも述べた通り、診療報酬請求事務能力認定試験は医科と歯科に分けられますので、まず受験する資格が医科なのか歯科なのかを選択します。

[試験問題]

試験は学科試験と実技試験になります。それぞれの出題される内容は下記の通りです。

[学科試験]

問題数は学科試験が20問です。回答はマークシート形式で1問につき5つの選択肢が与えられており、解答を一つ選びます。また、出題範囲は以下のようになっています。
①医療保険制度等・公費負担医療制度の概要
②保険医療機関等・療養担当規則等の基礎知識
③診療報酬等・薬価基準・材料価格基準の基礎知識
④医療用語及び医学・薬学の基礎知識
⑤医療関係法規の基礎知識
⑥介護保険制度の概要

[実技試験]

実技試験は、カルテから診療報酬明細書を作成する試験です。出題形式は筆記となります。医科の場合は外来と入院でそれぞれ1問ずつ、合計2問が出題されます。歯科の場合、外来から3問出題されます。

・持ち込み可能なもの、不可能なもの

[必要なもの]

一般的な試験でも必要となる鉛筆またはシャーペン、消しゴムはもちろんですが、電卓等の計算機も使用しますので忘れずに持ってきてください。

[持ち込みが可能なもの]

診療報酬点数表や参考書、関係書籍等の持ち込みは可能です。その他に、鉛筆削りや蛍光ペン、付箋等の文具の持ち込みもできます。ただし、解答用紙へボールペンや蛍光ペンを使用することはできません。

[持ち込みが不可能なもの]

パソコンなどの電子機器類や刃物類の持ち込みはできません。

4.まとめ

医療事務関係の資格は数多く存在しますが、そのうち診療報酬請求事務能力認定試験は、診療報酬に特化した資格となります。合格することで、診療報酬請求において要求される基本的な能力を身に付けていることを証明できます。例年の合格率が30%前後とあるように、決して簡単な試験ではなく、むしろ医療事務の資格の中では難関クラスです。
そのため、この資格に合格したことをきっかけに自信を持って就職活動に臨み、目指していた医療機関へ就職することができた方もいます。合格までの道のりは決して楽ではありませんが、これから医療事務で働くことを目指しているみなさんは、将来を見据えて一生懸命勉学に励んでいただければと思います。
参考になった方はシェアをよろしくお願いいたします。

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