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医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)とは?資格の難易度は?

介護職員初任者研修

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数ある医療事務の資格の中に、医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)という資格があります。一般財団法人日本医療教育財団が実施する、40年以上の歴史がある資格です。
今回は、この医療事務技能審査試験の合格率や難易度などについてご紹介します。医療関係の仕事に興味のある方、医療事務の仕事を目指している方の参考になれば幸いです。

試験勉強

目次

1.医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)とは

最初に、医療事務技能審査試験( メディカルクラーク)の概要についてご紹介します。メディカルクラークとは、医療事務技能審査試験の合格者に与えられる称号です。

医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)の概要
医療事務技能審査試験

(メディカルクラーク)とは

診療報酬請求業務や窓口業務そのほか、医療事務職が必要とされる能力を持っていることを証明する資格です。毎月、全国各地で試験が実施されています。

一般財団法人日本医療教育財団が主催しています。

資格の位置づけ 40年以上の歴史がある資格であり、「メディカルクラーク」は商標登録されています。全国各地に試験会場があり、医療事務関係の資格の中では最大規模で実施されています。
受験資格 ありません。誰でも受験することができます。
受験費用 7,500円(税込)
合格者数 試験が開始されてからの40年間で、累計約85万人の合格者が出ています。
取得のメリット ・就職、転職、再就職に有利となる

医療事務の仕事は無資格でも行えますが、経験者や有資格者が優遇されますので、就職等に有利となります。

・全国どこにでも就職先がある

就職先は、病院、クリニック、検診センター、健康保険組合、健康保険組合の代行機関など様々です。全国各地で就職先を見つけることができます。

・景気に左右されず安定している

医療業界は、景気の影響を受けにくいので、安定している業界といえるでしょう。

・ライフスタイルに合った就業形態を選択しやすい

フルタイムだけでなく、パートなどの就業形態の求人情報が多くあるため、ライフスタイル(ステージ)に適した働き方ができるでしょう。

・学んだ医療や保険制度の知識は生活にも役立つ

保険制度や医学、薬学の知識は、日常の生活でも役立ちます。

2.医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)の合格率

医療事務技能審査試験の合格率は公表されていませんが、受験者数と合格者数から大まかな合格率を割り出していますので、参考までにご覧ください。

合格基準および合格率
合格基準 試験内容は実技Ⅰ、学科、実技Ⅱの3つの科目に分けられていて、それぞれの科目で採点を受けます。3科目すべての科目の得点率が70%以上で合格となります。

3科目すべてに合格できなかった場合、合格証書は交付されませんが、70%以上の得点があった科目については、科目合格となります。

科目合格は試験科目免除制度があり、次回の受験では免除されます。科目免除は6ヵ月間の期限があるため、不合格の科目はできるだけ早く再試験を受けましょう。

合格率 約40年間の受験者数の累計が約152万人、合格者累計が約85万人から計算すると、合格率は約56%となります。しかし、受験に向けた講座が開催されていることや参考書が多く出ていることで、近年の合格率は高くなっていると予想されます。

上記の合格率はあくまで目安としてご覧ください。

3.医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)の難易度

試験の内容や難易度、受験対策についてお伝えします。

試験内容および出題範囲
実技Ⅰ 患者接遇:筆記(記述式) 2問 試験時間:50分

※資料持ち込み不可

審査される領域:コミュニケーション(医事課の患者対応について)

具体的な内容:

受験者が病院の受付担当者という設定で、患者様からの質問にどのように返答するかを記述します。

解答のポイント:

・正しい敬語を使用すること

・相手が理解しやすい言葉を使用すること

・相手からの質問への回答に時間を要する場合は、その理由を伝えること

・相手の不安を解消するための配慮を行うことなど

学科 医療事務知識:筆記(択一式) 25問 試験時間:60分

審査される領域:

・医療保険制度

・高齢者医療制度

・公費負担医療制度

・介護保険制度

・医事法規一般

・診療情報請求業務

・医学一般

・薬学一般

・診療録

具体的な内容:

・保険者番号、保険診療など、医療保険制度に関する問題

・介護保険制度の説明

・会計(徴収額)計算

・診療料(初診料、再診料、休日加算など)に関する問題

・入院料の計算など

・投薬、注射に関する問題

・処置の点数

・検査、画像診断に関する問題

・レセプトの記載

・医学用語など

実技Ⅱ 診療報酬請求事務:診療報酬明細書点検問題 4問 試験時間:70分

審査される領域:診療報酬請求事務(レセプト点検)

具体的な内容:

診療録(カルテ)を見ながら、レセプトの記載誤り、入力漏れを点検します。訂正などを加えて、正しいレセプトを完成させます。

簡単な入力ミス(誤字など)の訂正を含め、各種加算、診療報酬点数に関する知識が問われます。例外的な算定をするものなどの出題もあります。

・難易度は高いか?

①実技Ⅰの難易度(易~中)

実技Ⅰの試験では「患者接遇」の問題が出題されます。一般的な他の医療事務の試験では、レセプト点検・作成問題が出題され、接遇の問題が単独の科目として出題されることはありません。したがって、問題に慣れていないための難しく感じるかもしれません。
しかし、過去問などを利用して問題に慣れることで、出題の傾向が抑えることで対策しましょう。また、正しい敬語についての知識は必要となりますので、自信のない方は敬語の使い方についても学習しましょう。実技Ⅰでは、資料の持ち込みができないため、ご注意ください。

②学科の難易度(易~中)

テキストや過去問を利用し、出題されやすい部分を把握し、重点的に復習すると良いでしょう。重点項目をまとめたノート(資料)を作成しておくこともおすすめです。
学科試験は、資料の持ち込みが可能ですので、テキストにもインデックスを付けて、必要な情報がすぐに探せるようにしておくと時間の節約になります。しっかりと復習しておけば、70%以上得点できる科目だと思います。

③実技Ⅱの難易度(中~難)

3科目の中で最も難易度の高い科目です。簡単な誤字の訂正を解答する問題もありますが、診療報酬点数に関わる問題は、算定に関するルールについての知識を持っていないと、正答することができません。レセプトの点検について、実践的に数多くの問題で解答の練習をする必要があります。また、4問を解答するため、時間的な余裕がなく時間配分が重要となります。

・受験対策は?

受験対策は、独学、通信講座、スクール(通学)の利用などの方法があります。
金額面を考え、テキストを購入して独学で受験する方もいますが、特に診療報酬点数については、医療現場で働いている職員でさえも解釈が難しい項目があり、頭を悩ませることが多くあります。このように難解な診療報酬の仕組みを学ぶためには、専門の受験講座を受講することをおすすめします。受験対策講座を利用して、継続した学習を行えば十分合格できる資格だと思います。
下記に通信講座とスクール(通学)の主なメリット・デメリットについてご紹介します。

通信講座 スクール(通学)
メリット ・自分の都合、ペースに合わせて学習ができる

・通学の時間がかからない

・全国どこでも利用できる

・通学と比較し費用が安め

・集中して学習ができる

・モチベーションが保ちやすい

・リアルタイムで質問ができる

・理解度が高くなる

・自分で学習の進行管理をする必要がない

デメリット ・モチベーションの維持が難しいことがある(すべて自己管理)

・リアルタイムで質問ができない(リアルタイムで回答が返ってこないことがある)

・通学に時間を要する

・決まった時間に通学する必要がある

・通信と比較し、費用が高め

・お住まいの地域によりスクールが近くにない

4.まとめ

今回は医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)についてご紹介しました。この資格は、全国に試験会場があり、受験者数が多く、その歴史は長く医療事務資格の中ではスタンダードな資格といえるでしょう。
合格率は低くはありませんが、実技試験(レセプト点検)の難易度が高めなので、しっかりと受験対策をしておくことが必要です。
今回ご紹介した情報を多くの方に知っていただきたいので、記事のシェアをしていただければ幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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