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医療事務管理士とは

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技能認定振興協会が主催する医療事務の資格に、「医療事務管理士」があります。受験条件がなく、自宅でのインターネット受験ができることで、受験しやすい資格となっています。
ここでは、この資格試験の受験方法や資格取得のメリット、医療事務管理士の業務内容などについてご紹介します。医療関係の仕事に興味のある方、医療事務の仕事を目指している方の参考になれば幸いです。

事務作業

1.医療事務管理士とは
まず、医療事務管理士の概要についてご紹介します。

医療事務管理士について
医療事務管理士 技能認定振興協会が主催する医科医療事務管理士技能認定試験に合格することで取得できる民間資格です。医療機関での受付、会計、レセプト作成、カルテ管理などのスキルを証明する資格となります。
医療事務管理士の位置づけ 「医療事務管理士」の称号は、2005年に商標登録された資格です。広く認知された資格で、医療事務の中心的な業務を行うことが可能です。
受験資格の有無 ありません。
試験の出題範囲 実技:レセプト点検、レセプト作成

学科:法規、医学一般、保険請求事務

合格率 50%程度
受験料 7,500円(税込)(学科・実技)

5,400円(税込)(免除がある場合)

受講料 受験対策通信講座は、約50,000円~の費用で受講可能です。

2.受験方法によって医療事務管理士技能認定試験はどのように異なるか

医療事務管理士技能認定試験には、会場試験とインターネット試験の2種類があります。受験者に適した方法を選択することができます。両者の違いについてご紹介します。

会場試験 インターネット試験
試験日 奇数月の第4土曜日(年6回) 受験料支払い完了後、2週間以内
試験時間 実技試験:3時間 学科試験:1時間 3時間(学科、実技)
試験内容 実技試験:レセプト点検問題1問、レセプト作成問題2問(外来、入院各1問)

学科試験:マークシート10問

実技試験:レセプト点検、外来レセプト作成、入院レセプト作成

学科試験

試験はすべて択一式

試験会場 協会指定の会場、受験申請のあった専門学校、各種学校等

一般の受験は全国28ヵ所(2018年9月の場合)の試験会場で行われます。

状況によって会場が変更になる場合があるので注意が必要です。

自宅など、場所について特に指定はありません。

パソコンを使用し、インターネットに接続できる環境が必要です。

合格の基準 実技試験:レセプト点検・作成問題ごとに50%以上の得点、かつ、3問の合計で得点率70%以上

学科試験:70点以上

実技・学科の総得点率が70%以上
結果の通知方法 試験実施後1ヵ月以内に、文書にて通知されます。 試験終了後、画面に表示されます。合格した日の翌月中旬頃に、認定合格証が郵送されます。
免除制度 学科・実技いずれか一方のみ合格した場合、合格した科目が免除されます(6ヵ月間)。 規定なし

3.医療事務管理士の業務内容

医療事務管理士は、病院事務での仕事はもちろんのこと、病院外でも活躍の場があります。主な業務についてご紹介します。

病院内の業務
受付業務 保険証の確認、診察券の作成・交付、病状に適した診療科の案内、見舞客等への病棟の案内、電話応対、クレーム対応など様々な業務を行います。病院の顔となる業務です。
病棟クラーク業務 入院病床がある規模の大きな病院では、外来受付とは別に入退院受付があります。病室への案内、病室の調整、入退院時に必要な手続きや書類の説明、請求書の作成、入院患者のカルテ管理、食事伝票、検査伝票等の管理など、医師や看護師と連携しながら業務を行います。
会計業務 診療費の集金業務(レジ打ち含む)などの業務を行います。精算機が導入されている場合は、精算機への案内や使用方法の説明などの業務も含まれます。
レセプト業務 毎月の診療報酬明細書(レセプト)を作成して、保険者に対して診療報酬を請求する仕事です。レセプトの作成から請求の漏れやミスがないかの点検まで行います。専門的な知識と正確さが必要とされる重要な業務です。
カルテ管理業務 既存のカルテの出し入れや整理を行い、新規患者のデータを入力しカルテを作成します。
オペレータ業務 医師が記録したカルテ情報を基にした診療内容や検査内容などをパソコンに入力し、診療費の計算を行います。
病院外の業務
保険調剤薬局 調剤薬局での受付業務、会計業務、レセプト業務などの業務を行います。
検診センター 健康診断や人間ドックなど、保険診療を行わない検診センターでの仕事です。受付、検診の案内(誘導)、検診後の後片付け、会計、検診カルテ整理、データ管理、検査結果の発行、電話対応などの業務をおこないます。

保険診療がないため、診療報酬請求業務がありません。

健康保険組合 被保険者からの保険料の徴収、審査機関から請求された診療報酬の支払業務を行います。
保険請求審査代行機関 健康保険組合からの委託を受けて、医療機関から請求された診療報酬明細書(レセプト)の審査を行います。
医事コンピュータシステム関連企業 電子カルテやオーダリングシステムなど、医事コンピュータのシステム構築やメンテナンスに関わります。
損害保険会社 交通事故などでの診療については、自賠責などの賠償責任保険が使用されます。損害保険会社において、医療機関から請求されたレセプトの審査業務を行います。

4.医療事務管理士技能認定試験を取得するメリット

一方、応募の条件に「医療事務経験者」や「医療事務経験者優遇」と記された求人を多く見ます。医療事務管理士の業務内容でご紹介したように、医療事務の業務内容は多岐にわたります。診療報酬請求に関わる業務は、専門性が高く、未経験ではわからないことが多いでしょう。未経験者が就職した場合、他の職員が指導をしながら通常の業務を行うことになりますので医療機関ではデメリットとなります。医療事務の資格を持っていても、実際の業務に就く際は指導を受けることになりますが、基礎的な知識があるため、指導が短時間で済みます。
ですから、就職の際に医療事務管理士の資格を取得していることはメリットとなります。

医療事務管理士の資格を取得するメリット

  • 就職、転職の際に有利となる。
  • 病院やクリニックは全国に多数あり、求人が多い。
  • 診療報酬請求業務など資格を活かした仕事ができる。
  • 専門性の高い仕事のため、やりがいがある。
  • 景気などの社会情勢に影響を受けにくいため、安定性が高い(診療報酬改正には影響を受けることがあります)。
  • ライフスタイルに適した就業スタイルを選択できる(パート、アルバイトなどの求人も多い)。
  • 日常生活にも役に立つ医学や薬の知識を得ることができる。
  • 5.医療事務管理士技能認定試験の試験問題

    医療事務管理士技能認定試験の試験問題
    学科 会場受験:マークシート形式 10問、筆記用具はHB以上の黒鉛筆またはシャープペンシルを使用します。資料持ち込み可能なので、参考にしながら解答することができます。計算機は使用可能ですが、電子手帳などの電子機器は使用できません。

    インターネット試験:パソコン画面上で回答を選択し、クリックします(択一式)。自宅などでの受験が可能です。資料を参考にしながら解答することが可能です。

    共通の注意点として、診療報酬点数は現行のものが使用されますので、その時点の診療報酬点数に対応した診療報酬点数表を準備しておく必要があります。

    出題範囲:

    法規:医療保険制度、後期高齢者医療制度、公費負担医療制度等についての知識

    医学一般:各内臓器官の組織、構造、生理機能、傷病、医療用語等についての知識

    実技 会場受験:筆記試験です。筆記用具はボールペンを使用します。

    ・レセプト点検問題(1問)

    ・レセプト作成(外来・入院 各1問)

    上記の合計3問です。

    レセプト点検問題は、レセプト上の間違い箇所に〇をつけて、間違いの理由を記すなどの解答方法です。レセプト作成は、カルテを見ながらレセプトを作成する問題が出題されます。

    インターネット試験:パソコン画面上で回答を選択し、クリックします(択一式)。

    ・レセプト点検、外来レセプト作成、入院レセプト作成が出題されます。

    画面上に保険証やレセプトの画像が表示されるので、その内容を見ながら解答します。適切な回答を選びクリックする方法です(択一式)。

    出題範囲:診療報酬明細書を作成する際に必要な知識

    ※インターネット試験について

    自宅などでのインターネット試験においては、必要な機器を準備する必要があります。推奨環境についてご紹介しておきます。

    インターネット試験の推奨環境
    OS(日本語版) Windows 7 sp1

    Windows 8.1

    Windows 10

    Mac OS Ⅹ 10.9~以降

    ブラウザ(日本語版) Windows

    Internet Explorer11

    Google chrome 最新バージョン

    MacOS

    Safari 最新バージョン

    画面解像度 1024 ×768ピクセル
    その他 ・インターネットに安定して接続できること

    ・Adobe Flash Player 最新版

    ・JavaScript 動作可能

    ・Cookie 使用可能

    インターネット試験は、パソコンやソフトウェアの設定などによっては受験ができない場合があるので、事前に動作を検証しておく必要があります(公式サイトから検証可能です)。

    また、スマートフォンやタブレット型端末では受験できませんので注意が必要です。

    6.まとめ

    今回は医療事務管理士の資格について、取得するメリットや試験内容などについてご紹介しました。
    医療事務管理士の資格は取得することで、就職に有利となります。医療事務職は求人が多数あり、また就業形態に柔軟性があるため、ライフステージの変化にも対応できる仕事と言えるでしょう。そのため多くの方が受験しています。受験に当たり会場受験・インターネット受験でのメリットデメリットを考え、計画的に受験対策を行うことが必要です。
    医療事務の資格に興味がある方に、今回の情報を広く知っていただきたいため、記事のシェアをお願いいたします。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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